先日ニセコで行われたニセコクラシック2023
Pedalistから参加された安田選手が見事3位に表彰台を獲得致しました。
レースレポート頂きましたので是非ご覧下さいませ(^^)
6月16日〜19日まで3泊4日で、北海道ニセコで開催された第10回ニセコクラシック ロードレース男子85kmのAge60-64のカテゴリー(以下NC)にPedalistの選手としてエントリーして走ってきました。
■レース名 :UCI グランドフォンドワールドシリーズ第10回ニセコクラシック
■競技内容 :85kmロードレース 男子
蘭越町役場をウェーブスタートし、日本海を経てニセコグラン・ヒラフまで(85km)のロードレース。
■コースプロフィール:距離 85km 獲得標高1426m
参照 https://nisekoclassic.com/race/85km-road-race
■結 果 : 年代別3位(60-64 Age) Time 2h32m13s Speed Av.33.15km/h UGFWSワールドチャンピオンシップ出場権獲得
【使用機材】
フレーム: Winspace SLC 2.0
コンポーネント: Shimano DuraAce R9100
(クランクアームUltegra R8000 チェーンリングRotor AeroQ-Rings楕円)
ギ ア: フロント50/34 リア11-28(クランク長175 mm )
ホイール: Lun Hyper38
タイヤ: 前アジリストTLR25C(6.1bar) 後コンチネンタルGP5000TL25C(6.3bar)
ハンドル:Prime Primavera 420mm
ステム: PRO Vibe7s (120mm)
サドル: Specialized S-Works Power Arc(155mm)
パワーメーター:「Stages」
アイウェア:EKOI PERSO EVO7 PH Cat.1-2
シューズ:Specialized S-Works 7
NCはUCIグランドワールドシリーズのラウンドであるので、成績はUCI グランフォンド世界選手権大会出場資格付与の対象となり、メダルの授与と各年齢別上位3位まで表彰。各年齢別スタート時のライダー総数より25%の者はワールドチャンピオンシップ出場権を得る事ができます。
NCに向けてのトレーニングやレース当日までの準備等については長くなりますので割愛させていただきレース当日主体で書かせていただきます…..と言っても備忘録も兼ねて書かせていただいたので長文になってしました。
(興味のある方は個人的に何なりと聞いてくれればと思います。)
■レース当日~蘭越町スタート地点
当日の朝は羊蹄山がはっきり姿を表し快晴、前日よりも気温が低い予報でしたがスタート時刻は7:30AM予定なので気温も上がりそう。
ウェアは長袖ワンピースにインナーはファイントラック、ウォーマー類は全く必要ありませんでした。
会場まではアップを兼ねて自走で向かう方も多いですが、自分はゴール会場からのシャトルバスで蘭越町体育館まで行き、前日に預けてあった自転車を引き取り、数分走ってスタート会場の蘭越町役場へ。
待機場所はカテゴリー別に分けられ、Age60-64は以降のAgeカテゴリーと一緒くたの役場も見えない空地の最後方…雑な扱いw
整列時刻までは余裕があるのでチームメイトや知り合いとしばし談笑。
整列のアナウンスでスタート地点に移動、と言ってもスタート順は女子カテゴリー、Age50-54が第一ウェーブ、自分はAge55-59の後方の第二ウェーブ、全く前は見えません。 7:30AM定刻通りスタートが切られました!!
■ レース ■
■スタート~尻別川河口
毎年スタートはウェーブ毎にインターバル間隔開けてスタートし、パレードランの間に一つにまとめてリアルスタートする方式が採られています。
これには色々と賛否が分れる所ではあるけれど、大会ルールであり皆条件は一緒なので致し方ないかと。
ただ最初の坂では毎年後方から上がることを余儀なくされるため、先頭には上がり切る前にリアルスタートが切られ最初の地獄を味わいます。
毎年ツラいけど特に今年はツラい…。踏み止めようかと思う気が頭をよぎり、ここでこんなに辛いと今日の本格的な登りはアカンのではと、ちょっと弱気になる。
ただここを凌げば日本海に向かう平坦まで下り基調が続くので何とか踏ん張って登り切った。
(ログを確認したら5分を5倍~8倍で踏んで、いつもより20秒以上速かったんで、そりゃ辛いわ)
登り切った集団は縦に伸びて下りながら徐々に固まっていく。去年よりも密集度は薄く、ここで休まず早めに集団の先頭付近まで上がり、被せられても内に包まれないようセンターラインよりを位置取る。(集団に追いついた時には、既に2名の選手が逃げていた様だが全く分らなかった。)
20分ほどして、左コーナーを下っている途中、左前方付近で落車が発生!!
ライン上ではなかったのが幸いで、かろうじて回避するもサングラスの破片が足元をかすめ、視界の端に宙を舞う選手も。(知り合いもかなり巻き込まれた様で、負傷された方々のお早い回復をお祈りいたします。)
心掛けているのは絶対に事故の方向は見ないで前方の動きに集中することにしている、二次的なアクシデントはそんな時に起きるので。
コーナーを抜けて下りきるとあとは少しのアップダウンを経て河口まで。
どこからともなく、”まだ序盤なんだから落ち着いて行こう!!”と声がかかる。
ナイスタイミング! 日本海までは強めの向かい風なので集団の速度もそれほど上がらず、今年はスムーズに橋を渡って折り返し。
■追い風平坦区間~新区間~新見入口
ここから尻別川沿いを戻るような形で去年から追加された新区間を経て新見の登りへ…。
風向も追い風に変わり集団の速度が一気に上がる。
大きな動きはないけれど細かな位置取りがチラホラ。位置を下げられないようになるべくセンターラインよりを走って集団前方をキープする。(ここまでに同カテゴリーの選手を3~4名確認するも50代カテゴリーに紛れるし、新見に行く前まではチェックは無意味なので放置)
幹線道路から右に折れて新区間の側道の登りに…。昨年あまりペースが上がらなかったし、何となく無理せず登り始めると周りの動きが慌ただしく、コリャイカンと思い始めた矢先に、失速し蛇行した前の選手の後輪とハスって危うく転倒しかける。咄嗟にクリートを外してバランスをとったので足つきは免れたけど、ここでモタつき登り切った時には先頭集団は視界から消えていた。(同カテゴリーが何名先行したか分らず)
アップダウンの先でペースが緩んで追いつけるかと必死に追うが、縦に伸びる選手だけで明らかに先頭集団からはドロップ、第二集団と思われるパックに入る。 ただ、先頭から千切れたことで自分の位置が分らなくなり気落ちしそうになった時、日頃練習で走る知り合いが声を掛けてくれ、周りに数人見知ったジャージを見つけて、彼らも力のある連中だし、それほどポジションを落としたわけじゃなさそうなので気持ち的に救われた 。
新見の登り区間に入る前までに集団はそこそこ大きくなって来たけど、先頭グループをキープしていよいよ山岳区間へ…。
■新見の登り~KOM~黄金温泉補給所
集団の先頭グループで新見の登りの序盤に突入、ここは自分の脚だと15分程度で一度勾配が緩んで給水補給所がある。
今年は力関係にそれほど差がなさそうで、先行されても見えなくなるほどは離されなかった。去年は周りにつられてオーバーペース気味になり、脚が攣りはじめ、同カテゴリーにごっそり追い抜かれて順位を落としたので、同じ轍は踏まぬようしっかり補給所でボトルを取り、脚にかけて口をゆすぐ程度残して後は捨てる。(マイボトルのドリンクを黄金温泉の補給所までに飲み切れるように残す)
補給所の先を右に折れ、細かな下りと登りを経て新見のKOMへ。
登りの入口からは相当数の人数が減り、先行している集団が10名ちょっと、現況自分のいる集団も10名ほど、KOMの手前でバラけながら越え一番長い下りに。
直角のコーナー1カ所以外はノーブレーキで下る(平均60km/h、最高速73km/h)
下りきって最後の補給所、ここで飲み切ったマイボトルをデポし、ボトルを受け取りいよいよ直登の坂に。
■直登~ニセコ駅裏登り
ここの登りはほぼ直線で遥か先まで見渡せるので、遠くに先行している選手も確認できる。集団も脚力の差が出始めバラけ始めたので、ここで集団の先頭に出て先を追う。(余力のある内は現状に満足しないで先に先にの気持ちを忘れない様にした。)
頂上の勾配が緩む辺りで7~8名の先行グループとそこからこぼれた単独の選手(別カテ)2名が見えたが、まだグループには距離があって追いつけそうにないので、単独の選手との差を詰めて下りに入る前にキャッチ、自分に追いつかれたことでまたペースを上げてくれたので、下り切った先のニセコ大橋の下で先行グループに追いついた。
この集団は50代のカテゴリーとノンタイトル若手が混じったグループで結構速いペース、ついに一人だけ同カテゴリー選手がおり、話しかけると先行してる同カテゴリーは一人しかいないらしい。(表彰台ワンチャンあるかもと、チラッとよぎったけど本当に3名の中の1人だとは思えず、同カテゴリーの選手3~4名には先行されてると思ってました。)
ニセコ駅裏の登りで自分の方が圧倒的に登りは分が悪いと分ったので、どこか早めに仕掛けて飛び出すしか勝ち目はなさそうと思いながらいよいよ残り約5kmの幹線道路へ,,,,.。
■道道343~ゴンドラ坂ゴール
幹線道路へ右折してまもなく、ノンタイトルの若手(といっても49才以下ってだけでオッサンかもw)が猛烈に飛び出して、それを追っておそらく同カテゴリーの選手2名もアタック。
カテゴリーが違う選手間は追う気もないので、同カテゴリーの選手さえチェックされなければ、
飛び出しても容認されるだろうと、飛び出すタイミングを計って最後の直線路の終わりでアタック‼ 後ろは全く追ってこない、右カーブを抜ければ残り1キロ程、ここで更にもう一踏みして…..とその瞬間!盛大に左の太ももが攣り、逃げの目論見は散り、元の集団の後方に戻り最後のゴンドラ坂へ。
案の定同カテゴリーの選手がダンシングで上がってく姿をジリジリ離されながらゴール。 でも心折れずに前を追えたのでヨシとします。
ゴール後、もう順位のことなど頭に無く、精一杯走り切れて初めて同カテゴリーの選手と握手を交わせたのがサイコーに嬉しかった(過去2回はほぼカテゴリー単独ゴールでした)
計測タグを返却して先行してゴールしていた中村さんと合流し、レース談議をしていたところ、山崎店長からLINEをいただき、ラップクリップで3位表彰台を確認しましたが、恥ずかしながら初め信じられず数回確認www。
今年のニセコクラシックの挑戦は、多くの仲間が祝福してくれるなか表彰台に上がることができ幕を閉じました。
今回はニセコに向けての努力が表彰台という結果で報われたけど、頑張って努力しても素晴らしい結果がいつも付いてくるほどレースは甘くはないと思っています。
だけど努力しなければ絶対に素晴らしい結果は訪れないし、だからまたそんな結果を味わえるようにこれからも頑張ろうと思います。
終わりにこんなオッサンライダーに、ショップを通じて自転車の楽しさを提供してくれるペダリストの野田社長、スクール生時代からずっと鍛えてくれている山崎最速店長、機材のメンテナンスをしてくれるメカニックの金久保君そして日頃の練習に付き合ってくれるチームメイトや多くの方々にこの場を借りてお礼申し上げます。
また、4日間もこんなお父さんのわがままを許してくれ、快く送り出してくれた家族や職場の連中にも感謝です。
(Text 安田 満 )
安田様改めておめでとうございます‼
日々トレーニングに励まれている成果が出ましたね♪
今後ともロードバイク一緒に楽しんでいきましょう(^^)
山崎